キッチンカー月商100万円でも赤字?「売上」と「利益」のワナ

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「キッチンカーを開業したら、月商100万円を目指すぞ!」

「月商100万円」というのは、なんだか夢があって、すごく「成功」したように聞こえますよね。 でも、もし「月商100万円を達成したのに、なぜか手元にお金がぜんぜん残らない…」 「それどころか、生活が苦しくて、お店がつぶれそう…」 という人がいたら、どう思いますか?

これは、ウソのような本当の話です。 なぜなら、その人は「売上」と「儲け」という、ビジネスで一番たいせつな2つの言葉を、かんちがいしてしまっているからです。

ここではあなたのキッチンカーをぜったいにつぶさないための、「お金」の話をしていきます。 今回はその第一歩、「売上」と「儲け」のこわい落とし穴についてです。

「売上」と「儲け(利益)」は、まったくのベツモノ!

まず、この2つの言葉の「意味」を、ぜったいにまちがえないように覚えてください。

  • 売上とは?
    • お客さんが、あなたのお店にはらってくれた**「お金のぜんぶ」**のこと。
    • 100円のジュースが10本売れたら、「売上」は1,000円です。
  • 儲けとは?
    • 「利益」とも言います。
    • 「売上」から、「経費」をぜんぶ引いて、「あなたの手元にのこったお金」のことです。

そう、「売上」は、ただ「入ってきたお金」のこと。 「儲け」は、「ぜんぶ使ったあとで、のこったお金」のこと。 この2つは、まったくちがう数字なのです。

【なぜ?】月商100万円でも「赤字」になるカラクリ

では、なぜ「月商100万円」でも赤字(あかじ)になってしまうのでしょうか? それは、「儲け」の計算式(けいさんしき)を見れば、かんたんにわかります。

「売上」 - 「経費」 = 「儲け(利益)」

この「経費」というのが、あなたの「儲け」をどんどん食べてしまう、カギになる存在です。

「経費」という名の、バケツの穴

あなたのキッチンカーを「バケツ」だと想像(そうぞう)してください。

  • 売上:バケツに上からジャージャーそそがれる「水」
  • 儲け:バケツの底に「たまった水」

もし、そのバケツの底に「穴(あな)」がたくさん空いていたら、どうなりますか? 上からどれだけ水をそそいでも(売上があっても)、水はどんどん穴から流れ出てしまい、ぜんぜんたまりませんよね。

この「バケツの穴」こそが、「経費」です。 「経費」とは、あなたのキッチンカーを動かすために、出ていってしまうお金のことです。

  • 材料を買うお金
  • ガソリン代
  • お店を出す場所代(出店料)
  • キッチンカーのローン(借金)
  • 保険(ほけん)のお金
  • お客さんにわたす袋(ふくろ)や、わりばし代

これらぜんぶが「経費」です。

100万円売っても、経費が90万円なら…

たとえば、あなたが1ヶ月で100万円を売り上げたとします 。 「やったー!100万円だ!」と喜ぶのは、まだ早いのです。 もし、その1ヶ月でかかった「経費」の合計が、90万円だったら?

100万円(売上) - 90万円(経費) = 10万円(儲け)

あなたの手元にのこる「儲け」は、たったの10万円です 。 これでは、とても「儲かっている」とは言えませんよね

100万円売っても、経費が101万円なら…

もっとこわい話をしましょう。 もし、その1ヶ月でかかった「経費」の合計が、101万円だったら?

100万円(売上) - 101万円(経費) = マイナス1万円(儲け)

儲けは「マイナス」、つまり「1万円の赤字」です。 あなたは、1ヶ月間いっしょうけんめい働いて、100万円も売り上げたのに、結果として「1万円をソンした」ことになります。

これが、「月商100万円でも赤字になる」という、こわいワナの正体です。 バケツの穴(経費)が大きすぎて、そそいだ水(売上)がぜんぶ流れ出てしまったのです。

なぜ「儲け(利益)」を一番に考えないといけないの?

「売上」だけを見て、「今月は100万円だ、やったー!」と喜んでいるオーナーは、自分のバケツにどれだけ大きな穴が空いているか、まったく気づいていません。

でも、お店を続けていくために、本当にたいせつなのは「売上」と「儲け」、どちらでしょう?

答えは、もちろん「儲け(利益)」ですよね。 なぜなら、

  • あなたが生活するためのお金は、「売上」からではなく「儲け」から出ます。
  • キッチンカーのローンをはらうお金も、「儲け」から出ます。
  • お店をもっと良くするための新しい機械を買うお金も、「儲け」から出ます。

もし、「儲け」がゼロや赤字の状態が続いたら、あなたのお店はどうなりますか? そうです。つぶれてしまいます

キッチンカーという「事業(じぎょう)」で生きていくと決めた以上、「利益を生むこと(儲けを出すこと)」は、ぜったいに必要なことなのです 。 儲からなければ、キッチンカーをやっている意味がありません

まとめ:「売上」にだまされず、「儲け」を見るオーナーになろう

キッチンカー経営の第一歩は、「売上」という「見た目の数字」にだまされないことです。

  1. 「売上」は、入ってきたお金のぜんぶ。
  2. 「儲け(利益)」は、「売上」から「経費」を引いて、のこったお金。
  3. 「経費」とは、バケツの穴。これが大きいと、いくら売上があっても儲けは出ない。
  4. 「儲け」がなければ、お店はつぶれる。

「今月はいくら『儲かった』んだろう?」 と、いつも「儲け(利益)」を一番に考えられる人だけが、キッチンカーで長く成功することができます。

次の記事では、あなたの儲けを「見える化」するために、絶対に知っておかないといけない「損益分岐点(そんえきぶんきてん)」という、魔法(まほう)の言葉についてお話しします。

その「売上」、あなたの「儲け」はいくらですか?

「月商100万円のワナ、こわい…」 「ウチのお店、ちゃんと『経費』を計算したことなかった…」 「もしかして、赤字だったりして…」

そう、「売上」だけを見て「どんぶり勘定」になっているのが、一番キケンな状態です。 でも、安心してください。あなたの「儲け」をハッキリさせる「計算方法」は、ちゃんと存在します。

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