「キッチンカーを開業したけど、思ったよりお客さんが来ない…」 「不安だな…そうだ!メニューを増やせば、もっと色々なお客さんが来てくれるかも!」
「クレープの横で、唐揚げも売ろう」 「ついでに、タピオカとデザートも追加しよう」
この「不安」からくる「メニューの増やしすぎ」こそ、多くのキッチンカーオーナーが陥る、経営悪化の“典型的な失敗パターン”です。 一見、お客さんのためを思った「良いこと」のように見えますが、実はこれがあなたの経営を「赤字」へと追い込む「負のスパイラル」の入り口なのです。
この記事では、なぜ「メニューの増やしすぎ」が経営を圧迫するのか、その恐ろしい仕組みを解説します。
なぜ、オーナーはメニューを増やしてしまうのか?
答えは、たった一つ。「不安」だからです。
開業したての頃は、まだあなたのお店の「ブランド」も確立されておらず、お客さんも少ないものです 。 売上が低い日が続くと、オーナーは「このままじゃマズイ」と不安になります 。
そして、「メニューが少ないから、お客さんが来ないんだ」とかん違いしてしまうのです 。 「もっとメニューを増やせば、お客さんが増えるはず!」 この「かん違い」こそが、赤字への第一歩です。
恐怖!メニューを増やすと起こる「負のスパイラル」
では、「メニューを増やす」と、あなたのキッチンカーの「裏側」では、具体的に何が起こるのでしょうか? それは、あなたの「経費」と「手間」を、じわじわと圧迫する「負のスパイラル」です 。
スパイラル1:仕入れ(し入れ)が複雑になり、ロスが増える
メニューが1種類(唐揚げだけ)なら、仕入れる材料は「鶏肉、油、粉」など、とてもシンプルです。 でも、「クレープ」と「タピオカ」を追加したら?
「小麦粉、卵、牛乳、チョコ、バナナ、イチゴ、タピオカ、紅茶、ミルク…」 仕入れる材料の種類が、爆発的に増えます 。 材料の種類が増えれば、それだけ「使い切れずに捨てる(=ロス)」のリスクも増えます。 食材のロスは、「お金を捨てている」のと同じです。
スパイラル2:仕込みと作業が、地獄になる
メニューが10種類あれば、10種類ぶんの「仕込み」が必要です。 「唐揚げを揚げて、クレープを焼いて、タピオカをゆでて…」 キッチンカーの中での「作業(オペレーション)」も、めちゃくちゃ複雑になります 。
スパイラル3:お客さんを「待たせる」時間が増える
作業が複雑になると、お客さんから注文が入ってから、商品を提供するまでの「時間」が、かならず長くなります 。 「あの店、いつも待たせるよね」 こう思われたら、お客さんは二度と来てくれません。
スパイラル4:ロスと経費が、売上(儲け)を圧迫する
「負のスパイラル」のゴールは、これです。 ①仕入れが増え、②作業が増え、③時間が増えた結果、 「ロス(捨てるお金)」と「経費(人件費や光熱費)」が、どんどんあなたの「儲け(利益)」を食いつぶしていきます 。
スパイラル5:それでも売れず、さらに不安になる
売上は増えないのに、経費だけが増えていく。 あなたは、さらに不安になります 。 そして、 「まだ足りないんだ! もっと新しいメニューを増やそう!」 と、さらに「品数を増やす」という、最悪の行動に出てしまうのです 。
これが、一度ハマると抜け出せない、「負のスパイラル」の正体です。
お客さんも「迷う」と買わなくなる(ジャムの法則)
経営の裏側がボロボロになるだけではありません。 「メニューの増やしすぎ」は、お客さん側にも、悪い影響しかありません。
「メニューが多すぎて、何を選んだらいいか分からない…」 「結局、このお店は何が一番おいしいの?」
お客さんは、選択肢が多すぎると、考えるのが面倒になり、かえって「選ぶのをやめてしまう」という心理を持っています 。 これは「ジャムの法則(決定回避の法則)」とよばれる有名な心理現象です。
メニューを増やしたせいで、お客さんは迷い、 「あ、もういいや。あっちの『唐揚げ専門店』にしよう」 と、あなたの店から去っていくのです。
まとめ:「不安」に負けるな。「専門店」を貫け
売上が低いときの「不安」からメニューを増やすのは、最悪の選択です。
- 経営の裏側:「負のスパイラル」(仕入れ・手間・ロスの増加)が起こり、経費が利益を食いつぶす 。
- お客さん側:「ジャムの法則」で、「何屋か分からない」と迷い、結局買わなくなる 。
経営が苦しいときにやるべきことは、「メニューを増やす」ことではありません。 やるべきことは、「何屋さんか一言で言える」という「ブランド」を貫くことです。
「品数をしぼり、ロスをゼロに近づける」 これこそが、儲かるキッチンカーの「経営の基本」なのです。
その「不安」、メニューを増やしても解決しません
「『負のスパイラル』、まさに今の自分のことだ…」 「不安だから、ついメニューを増やしてしまっていた」 「品数をしぼる勇気(ゆうき)がない…」
その「不安」な気持ち、よくわかります。 しかし、その不安を解決(かいけつ)する答えは、「メニューの中」にはありません。 答えは、あなたの「経営の数字(損益分岐点)」と「ブランド戦略」の中にあります。
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